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2015年1月26日月曜日

ARDSのVolume control: FACTT Lite

ますARDSのVolume controlや治療については、こちらを参照

これに記載されている N Engl J Med. 2006 Jun 15;354(24):2564-75.によるConservative protocolが今の推奨であるが、それをもっと簡便化したFACTT Liteというものがある
FACTTはFluid and Catheter Treatment Trialの略

FACTT Lite Crit Care Med. 2015 Feb;43(2):288-295.
CVP
(推奨指標)
PAOP
(Optional)
MAP60mmHg, 昇圧剤が12h以上off
尿量<0.5mL/kg/h
尿量0.5mL/kg/h
>8
>12
フロセミド投与, 1h後再評価
フロセミド投与, 4h後再評価
4−8
8-12
補液治療、1h後再評価
フロセミド投与, 4h後再評価
<4
<8
補液治療、1h後再評価
介入なし, 4h後再評価

CVPを基本的な指標とし、CVP<4cmH2Oと尿量≥0.5mL/kg/Lを維持する。
昇圧剤無しで、平均動脈圧を60mmHg以上で維持できていることが前提。

このFACTT Liteに対して、NEJM 2006のConservative protocolをFACTT Conservative, Liberal protocolをFACTT Liberalと呼ぶ。

ICUにおけるARDS患者を対象としたRetrospective study.
FACCT Conservative 503例, Liberal 497例, Lite 1124例で補液量, 予後を比較
Crit Care Med. 2015 Feb;43(2):288-295.

補液量, フロセミドの使用量は
 FACCT Liberal > Lite > Conservativeの順番.


臨床的アウトカム
挿管フリー期間, 死亡率, AKIすべてLiteとConservativeで同等
ショック合併はLiteで少なく, LiteとLiberalで同じくらい.

Retrospective studyの結果に過ぎませんが、一番無難なマネージメント方法かもしれません。
ICU管理は単純に考えるのが好みです。