DOACの周術期プロトコール
・DOACの半減期10-14h, ピークまでの時間1-3hを加味して決めている
・低リスク手技では半減期x3, 高リスク手技では半減期x5程度
PAUSE: 中国におけるprospective cohort. 成人例のAfで待機的手術を予定されている3007例でこのプロトコールを適応し, 30日以内の出血, 血栓症リスクを評価
・RCTにしようとしたが, Control群のプロトコール設定に適切なものがなく, Prospective cohortとなった経緯.
・除外項目:
アピキサバン使用患者でCrCl <25mL/min
ダビガトラン, リバロキサバン使用者でCrCl <30mL/min
認知機能障害, 精神疾患患者
同意が得られない患者, 他のStudyに参加している患者
30日以内に2つ以上の手技を予定されている患者
・高リスクの手術:
脊髄麻酔, 硬膜外麻酔, 中枢神経の手術, 胸部, 心臓, 腫瘍血管, 腹部・骨盤, 整形外科手術, 頭頸部腫瘍, 顔面・腹部・四肢の再建
・低リスクの手術: 内視鏡, ペースメーカー・ICD留置, アブレーション, 冠動脈造影, 歯牙手術, 皮膚生検, 白内障手術
母集団
アウトカム: 30日以内の出血, 血栓症リスク
・Major bleedingは1-2%程度
低リスク群で1%前後
高リスク群で~3%程度
・血栓症リスクは0.5%前後となる
双方とも実用に耐える数値であると結論付けている
----------------------
待機的手術, 処置の際のDOAC中止, 再開時期を評価した報告.
2016年のReviewより, 其々のDOACの周術期のガイダンスを参考までに
(The American Journal of Medicine (2016) 129, S47-S53)
これと比べると, ずいぶんシンプルなプロトコール. 覚えやすくて助かります.