カナダのカルガリーにおける単一施設, DB-RCT.
・骨粗鬆症がない健常, 55-70歳の住人で, 基礎の25(OH)D 30-125nmol/Lを満たす311例を対象とし
・Vit D3 400 IU/d群 vs 4000 IU/d群 vs 10000 IU/d群に割り付け, BMDをフォロー, 比較した.
全群でCa <1200mg/dを併用した.
・血清Ca異常, 骨に影響する薬剤を2年以内に使用した症例, Vit D代謝に影響する疾患(サルコイドなど), 腎障害, 吸収不良, 2年以内の腎結石,日焼けサロンに通っている患者は除外
母集団
アウトカム
・血液検査では, 投与量が多いほど血清Ca濃度も上昇するが, PTHやC-telopeptideは差は認めない(C-telopeptide: 骨代謝マーカー)
BMDの変化
・微妙な差ではあるが, Vit D投与量が多いほどBMDが低下する結果.
副作用頻度
・有意差があるのは高Ca血症と高Ca尿症
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・健常人におけるVit DサプリによるBMD改善効果は微妙であり, 量が多いと反対にBMDが低下したり, 高Ca血症や高Ca尿症リスクとなる. 多ければ良いというものではない.
・ちなみに, 国内で買えるサプリは1錠1000IUで1日1錠. それだけならば多量というわけではない.
海外で販売されているものは1錠で5000IUであり、量が多いからといって、そちらを購入している場合は注意したほうがよさそう.