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2020年4月14日火曜日

本の感想: 精神症状から身体疾患を見抜く

献本御礼

精神症状から身体疾患を見抜く


慶應義塾大学 精神・神経科の尾久守侑先生が書かれた本.
ご本人とは面識はないものの, どうやら詩人らしい. 

医者という肩書以外に誇るものがない自分にとっては, そういう+αにすごく憧れる. 
今はハンターという肩書に見合うように精進しているところ.

まあそれは置いておいて,

この題名から, まず自分好みということは確定.
ネットの世界の心の友である國松先生が監修というところもホッとする.


医者になってから, 
 ずっと総合診療という世界で生きてきており,
 その役割から, 総合病院の各科で解決できない患者が最終的に集まってきて,
 さらにそれを他に回せない立場で色々足掻き,
 結局今は自己流で内科と精神科の狭間のような疾患をフォローしている.

精神科の専門書も読んではみたものの, いまいちピンとくるものがなく, まさにこのような内容の本を待っていた.

しかもそれを献本いただいた. これはうれしい.


で, 読んでみました.








いちいちに落ちる感じ.
これは通読するのが正しい.

日頃色々工夫して, 失敗と成功をしながらなんとなく身についた診療スタイルが, 改めて言語化されて, さらにそこから一歩進むことができる感覚. 


さらに、「あれの時のこれ, 気づけてなかったなぁ」という反省もたくさん.

さらにこの狭間診療のレベルを確実に引き上げてくれる本でした.

内容の具体的な部分は書きません. 
狭間診療している人はホント読んだほうが良いです.

専門診療しかしてない人も, 自身の病棟患者のうつ病とか気づけてますか?
たまにそのまま退院して, その後 僕の外来に流れ着いたりしてますよ!

ということで, そういうものに気付けたことがない人も是非おすすめです.