ブログ内検索

2017年12月2日土曜日

まれな感染症による腹膜, 腹膜腔内病変

腹膜, 腹膜腔の病変は多い.
非腫瘍性の疾患では, 全身性疾患に伴う病変, 腫瘍様病変, 非典型的な感染症, 腹膜脂肪組織の病変などが挙げられる.
(RadioGraphics 2005; 25:719 –730)

このうち非典型的な感染症に関連する腹膜, 腹膜腔内病変のCT所見を紹介

結核
・結核は腸管から直接腹膜に浸潤するような像となる.
・さらに腹水を伴うWet type, 
 腸管膜の腫瘤を形成するFibrotic type, 
 びまん性の腸管膜,腹膜の線維性肥厚を呈するDry typeがある.
低吸収域を伴うリンパ節腫大(壊死組織を反映)はどのタイプにも認められ, 鑑別に有用.

アクチノミセス
・Actinomycosisは活動性が高い軟部組織浸潤が目立つ.
 正常組織への浸潤が目立つ所見となる
・長期間のIUD(Intrauterine device)などはリスクとなる.

エキノコックス
・腹膜エキノコックス症はほぼ肝臓嚢胞病変に合併する
 嚢胞の破裂や手術により播種し, 腹腔内のどの部位でも生じる
 特徴は肝病変と同じ. 嚢胞壁の石灰化は特徴的な所見となる

Whipple病
・Whipple病では低吸収域のリンパ節腫大を認める.
 脂質を含むマクロファージの浸潤による.
CT(10-30HU)の腸管膜リンパ節腫大と小腸壁肥厚の組み合わせでは, Whipple病かMycobacteria感染症を疑う.
・さらに関節症状やCNS症状があればWhipple

・また, 十二指腸のヒダの肥厚が認められる
(Journal of Computer Assisted Tomography 1981;5(2):249-252)

Mesenteric adenitis
・Mesenteric adenitis(腸管膜リンパ節炎)は非特異的な診断でCTにて右側の腸管膜リンパ節腫大を認め(5mm以上), 明らかな原因が判明しないもの.
・短径が>10mmとなることはまれ

---------------------------–
先日の京都GIMで, 単純CTで脂肪と同じ濃度のリンパ節腫大があれば, それはWhipple病かセリアック病しかない! と放射線読影の名医 下野Dr.がおっしゃってましたが, まさにスーパーPearlだと思います.

一度でいいから引っ掛けたい. Whipple病

0 件のコメント:

コメントを投稿