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2021年1月11日月曜日

Enterococcus faecalisによるIEと大腸腫瘍の関係

 参考:

Enterococcusによる心内膜炎

Streptococcus bovisによる心内膜炎と大腸腫瘍

後者のリンクより, 大腸腫瘍はS. bovisによるIE64.2%, EnterococcusによるIE25%で認められるという報告がある(Eur J Clin Microbiol Infect Dis (2015) 34:1657–1665).

さらにコホートで頻度を調査した報告を紹介

スペインの35施設のCohort(GAMES cohort)のデータを後ろ向きに解析

・EnterococcusによるIE515, このうちEnterococcus faecalisによるIE症例が 467, さらに411例でCF施行歴あり.

菌のEntryが不明が272, 判明しているのが195

 判明している症例ではUTI4, 血管感染が3, 胆道系が2割弱

411例のうち, さらにIEエピソードと同時期にCFを施行したのが142(34.5%)

 Focus判明群で42(42/195:21.5%), 不明群で100(100/272:36.8%)

 FocusによるCF施行率の差としては, 胆道感染例ではCFを施行した例はいない



このうち, 大腸腫瘍(Advanced adenoma, Colorectal Ca)21(14.8%)で認められた.

・Focusの有無にかかわらず, 両群より大腸腫瘍は検出されている.

Enterococcus faecalis IEにおける大腸腫瘍合併の頻度は4.5%(21/467)14.8%程度の可能性

 胆道感染例では評価していないため不明. それ以外のFocusが考えられる場合も大腸腫瘍が隠れている可能性はあり. 注意が必要.