(Clin Infect Dis. 2020 Jul 27;71(3):499-513.)より
市中肺炎における喀痰Gram染色の有用性を評価したMeta
・24 studies, N=4533例でMeta-analysisを施行
・前向きStudyは15 Studies, 後ろ向きが4, 残りは記載無し
・Gram染色所見と培養検査結果の予測能を評価.
・良検体は白血球 ≥25/LPF, 上皮細胞<10/LPFで定義
アウトカム
・良検体の場合,
肺炎球菌に対する喀痰グラム染色の診断能は;
感度 69%[56-80], 特異度 91%[83-96],
LR+ 7.6[4.3-15.1], LR- 0.34[0.24-0.47]
インフルエンザ桿菌に対する診断能は
感度 76%[60-87], 特異度 97%[91-99]
LR+ 25.7[8.7-123.3], LR- 0.25[0.14-0.41]
原因菌を絞らず検討した報告では,
・喀痰Gram染色は全市中肺炎(喀痰喀出の有無, 検体の質を問わない)の27%[13-48]で起因菌推定に役立つ.
・喀痰喀出ができた患者群では36%[22-53]
・さらに良検体が採取できた患者群では73%[26-96]
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市中肺炎において, 良好な喀痰を採取することは原因菌の推定や抗菌薬選択に役立つと言える.
喀痰の採取, プレパラートへの塗布, 鏡検の方法, センス次第で感度や特異度は各個人で異なるのがグラム染色.
こればっかりは近道はなく, 上手い技師さんや医師から直接学ぶしかないと思う.
そういう研修医を経ていてよかったな、とおもうものの一つです.
特に専門は絞っていない内科医のブログ *医学情報のブログです. 個別の相談には応じられません. 現在コメントの返事がうまくかけませんのでコメントを閉じています. コメントがあればFBページでお願いします
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2020年7月31日金曜日
2020年7月29日水曜日
関節リウマチに伴う肺結節
関節リウマチではILDが有名であるが, 他にも様々な肺病変を呈することがある.
・ILD以外にも, 壊死性結節やCaplan症候群, 気管支拡張, 胸膜病変なども生じる.
・ILD以外にも, 壊死性結節やCaplan症候群, 気管支拡張, 胸膜病変なども生じる.
(Clin Chest Med 40 (2019) 545–560)
RAに伴う肺病変の例
A: 両側性の胸膜肥厚と胸水貯留
B: 胸膜直下の壊死を伴う結節と, それによる気胸
RAに伴う肺結節性病変
(Clin Chest Med 40 (2019) 545–560)
リウマチ結節が肺内に形成され, 空洞を伴う結節病変を呈することがある.
・結節性病変は胸膜直下や葉間に多く, 数mm~7cmを超えるものまで様々.
・悪性腫瘍や真菌感染症と類似した所見となり, 鑑別が重要
・大半が無症候性であり, それだけならば治療は不要だが, 出血や気胸, 胸水貯留, 気管胸膜瘻をきたす例もある.
・RTXの使用により結節の数やサイズが縮小する報告がある.
一方でMTXやTNF-α阻害薬ではサイズが増大する報告もあるが, だからといってそれら薬剤を避けるべきかどうかは不明瞭
Mayo clinicにおいて, 2001-2016年にRA患者で, 肺に組織的に証明されたリウマチ結節, または悪性腫瘍を認めた73例を解析.
(Eur Radiol. 2019 Apr;29(4):1684-1692.)
・このうちリウマチ結節であったのが23例と, 悪性腫瘍は50例であった.
・肺のリウマチ結節を認める例では,
皮下のリウマチ結節は7割で認められる.
RFやACPA陽性率も高い.
画像所見
・リウマチ結節群は多発し, 平均サイズは2.4cm
・円形が7割. 空洞も4割で認める.
・末梢側有意(86%)で, 胸膜直下が多い(73%)
・Spiculaは悪性腫瘍の方が多い
画像の例
Caplan症候群: 比較的境界鮮明な類円形の陰影が多発し, 数ヶ月で0.5~数cmの大きさに達する(Caplan’s lesions).(Thorax. 1953 Mar;8(1):29-37.)
・病理所見はリウマチ結節と一致し, マクロファージにより囲まれる壊死を伴う炎症像と動脈内膜の炎症所見が認められる(Thorax. 1955 Mar;10(1):9-18.)
Caplan症候群は ブログ: 呼吸器内科医を参照
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関節リウマチでは胸膜直下が主の空洞を伴う肺結節性病変をきたすことがある.
画像所見は肺癌や転移性肺腫瘍, 肺真菌感染症, Septic emboliに類似しており, 鑑別は重要.
確かにRA患者で, こういう画像はみたことある.
2020年7月28日火曜日
膠原病に関連する脂肪織炎の鑑別
(Advances in Rheumatology (2019) 59:35)(G ital dermatol Venereol 2018;153:194- 207.)を参考に作成
皮下脂肪組織は脂肪細胞の集簇(primary microlobule)と, それが集まり構成されたSecondary lobuleがある.
・Secondary lobuleは結合組織で中隔が形成され, 中隔内に神経, リンパ管, 血管が含まれる
・この構造は脂肪織炎の鑑別を考えるのに重要.
病理からの鑑別は 3 stepで行う:
① 炎症の首座は中隔が主か, 葉内が主か.
② 血管炎を伴うかどうか.
③ 炎症細胞のパターンと壊死の有無, その他の所見
炎症の首座が中隔にある場合の鑑別
*Bowel bypass dermatitis: 十二指腸-回腸バイパス後の合併症で, 発熱, 悪寒, 多関節痛, 筋肉痛, 皮膚変化を呈する疾患. 別名 Bowel-associated dermatosis-arthritis syndrome(BADAS). 肥満に対する手術であるが, 現在はほぼ行われない. 胃内の細菌増殖が関連していると考えられている. 抗菌薬が有用.
皮下脂肪組織は脂肪細胞の集簇(primary microlobule)と, それが集まり構成されたSecondary lobuleがある.
・Secondary lobuleは結合組織で中隔が形成され, 中隔内に神経, リンパ管, 血管が含まれる
・この構造は脂肪織炎の鑑別を考えるのに重要.
病理からの鑑別は 3 stepで行う:
① 炎症の首座は中隔が主か, 葉内が主か.
② 血管炎を伴うかどうか.
③ 炎症細胞のパターンと壊死の有無, その他の所見
炎症の首座が中隔にある場合の鑑別
血管炎+
|
小血管
|
白血球破砕性血管炎
| |
大血管
|
静脈
|
表在性血栓性静脈炎
| |
動脈
|
皮膚結節性動脈炎
| ||
血管炎(-)
|
リンパ球, 形質細胞が主
|
中隔に肉芽腫形成
|
リポイド類壊死症
|
中隔に肉芽腫(-)
|
Deep morphea
| ||
組織球, 主に肉芽腫
|
肉芽腫の中心にムチン
|
皮下環状肉芽腫
| |
肉芽腫の中心にフィブリン
|
リウマチ性結節
| ||
放射状の肉芽腫
|
結節性紅斑
|
中隔が主な炎症首座で, 血管炎(-), リンパ組織球の浸潤を伴う脂肪織炎 = 代表例が結節性紅斑
・小血管由来の点状出血は伴うことがある
・対象的に, Erythema nodosum leprosum(ENL)はLepromatous leprosyに対する免疫由来の脂肪織炎だが, 葉内の炎症で, 血管周囲の好中球浸潤を認める
中隔が主, 血管炎を伴う脂肪織炎の代表例はC-PAN
炎症の首座が葉にある場合の鑑別
血管炎+
|
好中球浸潤が主
|
小静脈
|
RAに伴う好中球性脂肪織炎
薬剤性脂肪織炎 EN leprosum |
動脈
|
Erythema Induratum
| ||
血管炎(-)
|
好中球浸潤が主
|
中隔浸潤は軽度
|
皮下Sweet病
Bowel bypass dermatitis* |
脂肪壊死を伴う
|
Weber-Christian病
鹸化に伴う脂肪壊死 Pancreatic panniculitis | ||
真皮網状層の好中球浸潤
|
α1アンチトリプシン欠乏
| ||
細菌/真菌/原虫
|
感染性脂肪織炎
| ||
その他
|
MDSに伴う脂肪織炎
| ||
リンパ球浸潤が主
|
リンパ濾胞, 形質細胞を伴う
|
Lupus脂肪織炎
皮膚筋炎による脂肪織炎 | |
真皮深層への波及
|
Deep morphea
| ||
組織球浸潤が主
|
組織球や脂肪細胞内に結晶
|
ENT投与に伴う脂肪織炎
ステロイド投与後脂肪織炎** | |
非複屈折性の結晶
|
痛風性脂肪織炎
| ||
その他
|
皮下サルコイドーシス
|
**ステロイド投与後脂肪織炎: 小児~若年成人で報告されている希な病態. 高容量ステロイド投与後に急速に減量/中止することで, 飽和脂肪酸/非飽和脂肪酸の比が増加し, 脂肪組織内に結晶を形成し, 脂肪織炎を呈する. 病理では葉内の血管炎を伴わない脂肪織炎となり, 針様の結晶が認められる
中隔, 葉内双方に脂肪織炎の首座がある場合
・感染性脂肪織炎: 溶連菌や黄色ブドウ球菌, 緑膿菌, マイコバクテリア, アクチノミセス, ノカルジア, ボレリアなどの細菌感染症. 真菌感染症など.
・Behcet病によるEN-like病変: BDの22.5-45.5%でEN-likeな病変を生じる
病理ではENと同様に中隔が主となるのが1/3. 炎症細胞は好中球とリンパ球, 形質細胞が認められる.
中隔, 葉内双方に炎症を認めるパターンや, 血管炎を伴うこともあり.
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脂肪織炎の鑑別は病理がポイントとなる
2020年7月26日日曜日
Crowned dens syndromeとAcute calcific prevertebral tendinitis
Crowned dens syndromeとAcute calcific prevertebral tendinitis
双方とも上位頚椎の炎症を呈し、急性の頸部痛と発熱を主訴に来院する疾患。
前者のCrowned dens syndromeは高齢者、後者のAcute calcific prevertebral tendinitisは主に中年者や若年者で多い疾患。
Crowned dens syndrome
(2020/7/26 追記)
・発症年齢は21-65歳, 女性が6割
画像所見
・石灰沈着や軟部組織の肥厚が多く認められる
・X線では軟部組織腫脹所見が有用. CTでは石灰化所見の感度が高い.
ただし90%程度であり, 認められないものも1割程度あり
治療と改善までの期間
・様々であるが, ステロイドは短期間での改善に関連するかも
・NSAIDで1-2wkで改善
双方とも上位頚椎の炎症を呈し、急性の頸部痛と発熱を主訴に来院する疾患。
前者のCrowned dens syndromeは高齢者、後者のAcute calcific prevertebral tendinitisは主に中年者や若年者で多い疾患。
Crowned dens syndrome
J Bone Joint Surg Am. 2007;89:2732-6, Arthritis and Rheumatism 2005;53:133-7, Rheumatology 2004;43:1508-12
軸椎の歯突起周囲の石灰沈着, 頚部の疼痛を特徴とする疾患
歯突起に王冠(Crown)状に石灰化を認めるため, Crowned dens syn.
解剖学的には環椎横靱帯, 翼状靭帯, 頭蓋脊椎関節の石灰化を認める.
石灰化はピロリン酸Caとの報告もあるが, 3例でのみの報告であり, 具体的な物質は不明のまま.
石灰化があっても, 無症候性のこともあり, 本当の原因は不明.
症状がなくても高齢者では頚椎CTにおいて軸椎周囲の石灰沈着を認めることはある。関節偽痛風と同様、症状+画像所見で診断する。また、感染症の除外は重要。
Crowned dens syndromeの身体所見
軸椎、環椎は頚部の回旋に最も関与する関節
頚部の回旋で特に疼痛が増強し, ROM障害があるが, 屈曲, 進展はそこまで障害されていない.
他, 深頚部膿瘍, PMR, 脊椎炎, 骨折, 頸椎症などが除外できればCDSの可能性は高い
臨床Dataのまとめ(N=75)
男性:女性 | 26:49 | 炎症所見あり | 65 |
平均年齢; 男性 | 69-73yr | 炎症所見なし | 2 |
平均年齢; 女性 | 62-75yr | 炎症所見不明 | 8 |
発症形式; 急性 | 67名 | 他の関節軟骨の石灰化 | 49 |
亜急性, 慢性 | 8名 | 石灰化無し | 11 |
不明 | 1 |
男女比は0.6:1,
疼痛の程度はVAS 83mm[75-94]
神経学的所見は異常なし
NSAID, ステロイドで治療を行い, 約4d[1-9]で改善を認める
NSAID, ステロイド併用は, 単剤投与よりも効果は高い.
NSAID, ステロイド併用は, 単剤投与よりも効果は高い.
初発から22moのフォローでは, 23%が再発を認めた(平均9mo[1.5-18])
椎体の偽痛風 Journal of Orthopaedic Surgery 2012;20(2):254-6
偽痛風といえば膝関節であるが、椎体にも偽痛風を発症し得る。
CPPDの沈着により脊柱管狭窄症となる例も報告あり. Journal of Orthopaedic Surgery 2007;15(1):94-101
脊柱管狭窄症で手術治療をした102例中, 24.5%で黄色靭帯にCa沈着が認められた. Spine 1996;21:506-511
Acute calcific prevertebral tendinitis
Asian Spine Journal 2010;4:123-7
Retropharyngeal calcific tendinitisとも呼び, 頚長筋(longus colli muscle)の急性石灰沈着性炎症による頸部の疼痛, ROM障害, 嚥下痛を特徴とする疾患.
C1-2の頚長筋が多く, 同部位のRetropharyngeal spaceに炎症, Fluidを認める.
ハイドロキシアパタイトの沈着を認める.
頸部側面XP, CT, MRIが診断に有用.
ハイドロキシアパタイトの沈着を認める.
頸部側面XP, CT, MRIが診断に有用.
深頸部感染症, 化膿性脊椎炎, 外傷, 髄膜刺激症状との鑑別が必要となる.
症状はCrowned dens syndromeにも共通するが, 好発年齢は30-60yrと若い傾向. 症例報告は21-81yまで幅広くある.
血液検査では軽度の炎症所見のみのことが多い.
頚長筋
頸部の進展に関与.
石灰沈着はC1-2の起始部に多い.
通常self-limitingな経過であり, 2-5dかけて増悪し,1-2wkで改善する.
疼痛による頸部ROM障害, 嚥下障害がADLに大きく影響するためNSAIDによる鎮痛が有効となる.
Literature reviewより, 71例の解析
(Semin Arthritis Rheum. 2010 Jun;39(6):504-9.)・発症年齢は21-65歳, 女性が6割
・頚部痛が最も多く(94%), ROM制限や嚥下痛, 後部硬直が半数程度
・38度を超える発熱も35%
・石灰沈着や軟部組織の肥厚が多く認められる
・X線では軟部組織腫脹所見が有用. CTでは石灰化所見の感度が高い.
ただし90%程度であり, 認められないものも1割程度あり
治療と改善までの期間
・様々であるが, ステロイドは短期間での改善に関連するかも
・NSAIDで1-2wkで改善
2020年7月24日金曜日
ICU患者における透析導入のタイミング: STARRT-AKI
ICU患者のAKIにおける透析導入を
積極的導入群 vs 通常の導入群で比較したRCT.
いままでは早期 vs 晩期としていたが, この晩期が通常導入 となっているところに歴史を感じる.
STARRT-AKI: ICU患者で重度のAKIを認める患者を対象とし, 積極的RRT導入群と通常導入群で比較したRCT
(N Engl J Med 2020;383:240-51.)
・ICU管理患者で, 18歳以上, Cr ≥1.13mg/dL(女性), ≥1.47mg/dL(男性), KDIGO 2-3を満たす群を対象.
・除外項目: 緊急導入基準を満たす群, 以前にRRTを行われていた群, 進行したCKD患者, 稀なAKIの原因がある場合.
また, 主治医の判断にて, すぐに腎機能が改善することが見込める場合も除外.
上記患者群を以下の2群に割り付け, 予後を比較
・積極的導入群: Studyに組み込まれてすぐに導入(12時間以内)
・通常導入群: 以下のいずれかを満たす場合に導入
K≥6.0mmol/L, pH≤7.20, HCO3≤12mmol/L, 臨床的にover volumeで, P/F ≤200, 上記AKIが72h以上持続する場合.
母集団
アウトカム
・RRTを導入したのは積極的導入群で96.8%, 通常導入群で61.8%
・両群とも脂肪リスクは有意差無し
90日後のCr値も同等.
・生存者におけるRRT依存は積極的導入群で10.4%, 通常群で6.0%と積極的導入群で多くなる
合併症頻度
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AKIにおける透析導入のタイミングは, 晩期導入でも予後は変わらない, というのは固まってきているが, では具体的な基準は? と言われると, 各Studyで微妙に異なっており, 厳密に定義するのが難しい.
参考までに, いままでのStudyの早期導入, 晩期導入をまとめる
黄色が早期導入, 青が晩期導入.
高K, 重度アシドーシス, Vol overloadによる肺水腫というのはほぼ固定されており,
他にBUNが時間経過を踏まえているものもある.
個人的にはそれを押さえた上で, 臨機応変に考えている.
積極的導入群 vs 通常の導入群で比較したRCT.
いままでは早期 vs 晩期としていたが, この晩期が通常導入 となっているところに歴史を感じる.
STARRT-AKI: ICU患者で重度のAKIを認める患者を対象とし, 積極的RRT導入群と通常導入群で比較したRCT
(N Engl J Med 2020;383:240-51.)
・ICU管理患者で, 18歳以上, Cr ≥1.13mg/dL(女性), ≥1.47mg/dL(男性), KDIGO 2-3を満たす群を対象.
・除外項目: 緊急導入基準を満たす群, 以前にRRTを行われていた群, 進行したCKD患者, 稀なAKIの原因がある場合.
また, 主治医の判断にて, すぐに腎機能が改善することが見込める場合も除外.
上記患者群を以下の2群に割り付け, 予後を比較
・積極的導入群: Studyに組み込まれてすぐに導入(12時間以内)
・通常導入群: 以下のいずれかを満たす場合に導入
K≥6.0mmol/L, pH≤7.20, HCO3≤12mmol/L, 臨床的にover volumeで, P/F ≤200, 上記AKIが72h以上持続する場合.
母集団
アウトカム
・RRTを導入したのは積極的導入群で96.8%, 通常導入群で61.8%
・両群とも脂肪リスクは有意差無し
90日後のCr値も同等.
・生存者におけるRRT依存は積極的導入群で10.4%, 通常群で6.0%と積極的導入群で多くなる
合併症頻度
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AKIにおける透析導入のタイミングは, 晩期導入でも予後は変わらない, というのは固まってきているが, では具体的な基準は? と言われると, 各Studyで微妙に異なっており, 厳密に定義するのが難しい.
参考までに, いままでのStudyの早期導入, 晩期導入をまとめる
黄色が早期導入, 青が晩期導入.
高K, 重度アシドーシス, Vol overloadによる肺水腫というのはほぼ固定されており,
他にBUNが時間経過を踏まえているものもある.
個人的にはそれを押さえた上で, 臨機応変に考えている.