夜間の血圧をマネージメントする
個人的には, アドヒアランスが保てるならば, 降圧薬は1剤以上は夜間に移す様に処方しているものの, あまり一般的に行われているマネージメントとは言い難い.
10月にその大規模RCTが発表されたので紹介
Eur Heart J. 2019 Oct 22. pii: ehz754. doi: 10.1093/eurheartj/ehz754. [Epub ahead of print]
Bedtime hypertension treatment improves cardiovascular risk reduction: the Hygia Chronotherapy Trial.
Hygia Chronotherapy Trial: 高血圧患者 19084例を対象とし, 降圧薬を1種類以上眠前投与する群 vs 全て朝内服する群に割り付け, 心血管イベントリスクを比較したRCT
・患者は高血圧を認める成人症例で, 日中は活動, 夜間は就寝する生活ができる群
・除外項目は妊婦, アルコール依存・麻薬依存既往, 夜勤やローテーションでの勤務, AIDS, 二次性高血圧, CVDとそれに関連する既往症(UAP, HF, 致死性不整脈, Af, 腎不全, III-IVの網膜症)
アウトカム: フォロー中央期間は6.3年
・CVDリスク, 死亡すべて眠前内服群の方が良好.
サブ解析
・どの患者群でも眠前投与でCVDリスクの軽減効果が得られる.
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使用している降圧薬を1剤、眠前投与に移行するだけでCVDリスクを軽減させる、というなんともお得?なマネージメント法
アドヒアランスに問題がなければ, やって損することはないと思う.