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2018年10月11日木曜日

敗血症性ショック+AKI患者における透析導入のタイミング: IDEAL-ICU

AKIにおける透析導入のタイミングについてはこちらも参照
http://hospitalist-gim.blogspot.com/2016/05/aki.html

AKIKIとELAINはICU患者全体で評価しており, 背景疾患が両者で異なっている.
今回発表されたIDEAL-ICUでは, 敗血症性ショック患者のAKIで透析導入のタイミングを評価

IDEAL-ICU trial: 成人の敗血症性ショックで, 重症のAKIを合併し, RIFLE基準において腎不全を満たす患者群を対象.
(N Engl J Med 2018;379:1431-42.)
・RIFLE基準の腎不全: Cr値が3, もしくは4mg/dL以上, GFR>75%減少
  尿量が<0.3ml/kg/h24h, 無尿が12h持続で定義.
上記を満たし, 緊急透析が必要な病態が除外された患者において,
 12時間以内の透析導入群(早期群)
 48時間経過観察後に改善しなかった症例で透析導入を行う群(晩期群)を比較したopen-label RCT.
晩期群ではモニタリングを行い, 緊急透析適応と判断された場合はその時点で透析を開始.
 血清K>6.5mEq/L, 代謝性アシドーシス(pH<7.15), Fluid overload
・48時間の経過観察において, Cr値が低下, 尿量が>1000mL/24h(利尿薬使用中の患者では>2000mL)となる症例では透析導入はしない.

アウトカムは90日死亡リスク, 透析期間, ICU滞在期間

母集団

アウトカム

・90日死亡リスクは有意差なし
・透析を行なった患者は97% vs 62%. 
 透析導入を待つことで, 3人に1人は透析を回避できる.
晩期群で緊急透析適応となったのはアシドーシスで8%, K血症で4%, Fluid overload2%

合併症

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IDEAL-ICUでは晩期も早期も予後は変わらず透析導入を待って粘ることで1/3は回避可能.
いままでのStudy, AKIKIは敗血症患者が多く含まれ晩期と早期で予後は同等. ELAINは外科患者や外傷患者が多くその場合は早期の方が予後が良かった結果.

これらを考慮すると敗血症のAKIでは1-2日待つのもよく外科や外傷に伴うAKIでは早期の導入も考慮すべきという認識でよいか.