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2018年5月8日火曜日

破砕赤血球

破砕赤血球はTMA(血栓性微小血管症)で認められる末梢血所見
(J Bras Nefrol 2010;32(3):298-308)

・ICSH(International Council for Standardization in Hematology)では破砕赤血球≥1%TMA診断の基準としている
・末梢血ギムザ染色で100倍視野でみると, RBCは1視野あたり100個程度.
 10視野(1000RBC)で評価し, その平均値を求める.
(Int. Jnl. Lab. Hem. 2013, 35, 542–547)

破砕赤血球はどのような疾患で認めるか?

単一施設において6年間で行なった末梢血目視検査を評価
・患者はHb≤10g/dLを満たす群. 末梢血目視は282.

破砕赤血球はTMA以外にも血液腫瘍や悪性腫瘍, 敗血症慢性腎疾患など様々な病態で認められる.
特にTMAで多いわけでもない.
(Int. Jnl. Lab. Hem. 2013, 35, 542–547)

末梢血で破砕赤血球を評価した146例を前向きに評価
TMA以外にも敗血症や出産, 血液腫瘍などで認めるがTMAでは最も割合が多い.
ただし機械計算では少なく計算される(1%を超える場合)
・1%程度ならば様々な疾患であるため, TMAの診断のためには2%以上を有意と捉えるべきか

DICにおける破砕赤血球
DIC患者35例の末梢血を評価
・破砕赤血球を認めたのは30
 <0.5%20, 0.5-1%6, ≥1%4
 平均0.33±0.38%, 中央値0.1%[0-1.4]
Control群では0.21±0.25%, 中央値0.1%[0-0.4]と両者で有意差認められず
DICでは破砕赤血球は認められるがその量は少ない.

82例のICU患者+DIC症例における解析では
・破砕赤血球のDICに対する感度は23%, 特異度73%
・LR+ 0.85, LR- 1.05とほぼ意味なし

(Crit Care Med 2000; 28:1777–1780) 

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破砕赤血球はTMA以外にも様々な病態で認められる.
1%前後までは色々ありえるが, 2%を超えるのはTMAの可能性を考える.
確認は機械カウントではなく, 必ず目視で.