EOLIA trial; 重症ARDS患者を対象としたRCT.
(N Engl J Med 2018;378:1965-75.)
・ARDSで
P/F <50が>3時間持続,
P/F <80が>6時間持続,
呼吸器設定でPplat≤32cmH2Oを維持するような呼吸器設定(FiO2≥0.8, VT 6mL/kg, PEEP 10cmH2Oの設定)で呼吸回数が35回まで増加し, 且つ動脈血液ガスpH<7.25でCO2 ≥60mmHgが>6時間持続数する患者群を対象.
・主治医は腹臥位呼吸や神経筋ブロックの併用を推奨され, 他の追加治療としてNO吸入, Recruitment法, High-frequency oscillatory ventilation, almitine infusionの使用は許可されている.
・除外項目: <18歳, 7日間を超える呼吸器管理, 妊婦, 体重kg>身長cm, BMI>45, 慢性呼吸器疾患で酸素投与やNIV導入されている患者, VA-ECMOが必要な心不全合併, HIT既往, 悪性腫瘍で予後5年以内, SAPS-II>90, 薬剤以外の昏睡, 心停止, 不可逆性神経障害, DNARなど
上記患者をすぐにVV-ECMO導入群 vs 通常治療群に割付け, 予後を比較
母集団
アウトカム: 60日死亡リスクは両者で有意差なし
control群の28%がECMOへ移行(6.5±9.7日)
合併症の頻度: 血小板減少や出血リスクはECMOで多い
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重症ARDSにおいて, 初期からECMOを導入することは予後改善効果は認めず, 出血副作用や血小板減少を増悪させる可能性がある.
他の管理を行い, その後にECMOの適応を考慮するのでもよいかもしれない,
ただし予後改善傾向はあり(p=0.09), 今後の追加報告によってはどうなるか