ミネアポリスのHennepin County Medical Cenerにおいて, 2011-2016年に急性アルコール中毒でERを受診し, 初期評価で単純酩酊と判断された31364例を後ろ向きに解析
([Ann Emerg Med. 2018;71:279-288.] )
・患者は18歳以上で, 主訴が単純酩酊, 意識障害+呼気中アルコール検出でERを受診した群を対象*
・中央年齢38歳, 71%が男性.
*補足:
この施設では
①中毒疑い患者では初期に10分程度で診察, 呼気中アルコール濃度評価, バイタルサインチェックを行い, 明らかな内科疾患や外傷疾患の疑いがある場合は他ブースへ移す.
②上記評価で問題ない場合は中毒ユニットに残り, この場合は血糖の評価程度と意識改善までバイタルサインのフォローを行う. 意識改善がない場合や急変時に対応.
この報告は①の時点で問題がなかった患者を対象としている
このうち, 後に重症疾患と判断され, 加療, ICU入室となった患者は325例(1%[0.9-1.2)
・重症疾患では,
アルコール関連の呼吸不全,
アルコール離脱,
外傷,
敗血症,
消化管出血が多い.
・挿管管理や薬剤による鎮静が処置として多い
・頭蓋内出血は32例(1.6[1.2-2.1]/1000pt)
死亡例は2例(双方とも脳血管疾患による死亡)
重症疾患が判明するリスク因子
・低血糖, 低血圧(sBP<90), 頻脈(>110bpm), 体温異常といったバイタルサインの異常がリスク因子として挙げられる
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初期評価で一見単純酩酊に見えても, 1%で緊急対応が必要, 重症疾患が紛れている可能性がある点に注意が必要.
特にバイタルサインやその変化には注目すべきと言えます.
ここで一句
アル中の いちパーセントに 落とし穴