脳梗塞早期増悪のこと.
発症48-72h以内にNHISS 3-4pt以上の増悪で定義.
発症48-72h以内にNHISS 3-4pt以上の増悪で定義.
脳梗塞患者の10-40%がSIEを認め, 予後不良因子となる.
196例の初回脳梗塞患者のProspective studyでは, 30例でSIEを生じ, SIEのリスク因子としてBUN/Cre >15がOR 3.41とリスクとなる.
American Journal of Emergency Medicine (2011) 29, 577–581
SIE予防に補液が有効かもしれない
American Journal of Emergency Medicine 32 (2014) 709–712
Single-centerのProspective study.(Non-RCT)
急性期脳梗塞でBUN/Cre≥15を満たす患者群を対象.
発症12h以上経過, 線溶療法施行, 外科適応, CHF, CKD(Cre>2mg/dL), 肝硬変, Sat<92%(RA), 利尿薬必要とする患者は除外.
発症12h以上経過, 線溶療法施行, 外科適応, CHF, CKD(Cre>2mg/dL), 肝硬変, Sat<92%(RA), 利尿薬必要とする患者は除外.
上記を満たす189例をHydration群(92), Control群(97)に分け, SIEを評価.
SIEは78h以内のNIHSS ≥4ptの増加で定義.
SIEは78h以内のNIHSS ≥4ptの増加で定義.
Hydration群ではNS 300-500ml bolus(体重の0.5-1%)し, その後 40-80ml/hで72h継続(1-2L/d). BUN/Cre ≥15ならば80ml/h, <15ならば40ml/hとした.
Control群では最初の24hはNS 40-60ml/h, 以後は0-60ml/hとした.
母集団データと両群の補液量
アウトカム
SIEは補液群で9.8% vs 27.8%と有意に少ない結果.
BUN/Cre>15の急性期脳梗塞では補液を多くすることで, SIEを予防可能な可能性がある.
が, non-RCTであり, 今後大規模RCTが望まれる.
が, non-RCTであり, 今後大規模RCTが望まれる.
とりあえず脳梗塞には心不全や肝不全が無い限り(補液で害がない限り) 3日間は補液負荷をすべし.