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2021年9月2日木曜日

GCAでTCZを投与した後のPET所見の経過

GCAではトシリズマブ(TCZ)が効果的であるが,

その後のPET/CTによる血管の取り込み所見は, 臨床所見と乖離することがある.

(臨床的に改善しているが, 取り込みは残存しているなど.)


どのような長期経過となるのか?


TCZ開始後のPET/CTの経過

(Rheumatology 2021;60:4384–4389)

・GCAでTCZを開始した25例を前向きにフォロー.

・開始前後, フォローでPET/CTを評価し, PETVAS*を評価した


*PETVASとは?

・PETVASは動脈の取り込みを評価し, 合計したもの; 


 大動脈4区画: 上行, 弓部, 胸部, 腹部


 分岐動脈5本: 腕頭A, 左右頸A, 左右鎖骨下A の合計9区画で, 


 >肝臓 3pt, =肝臓 2pt, <肝臓 1pt, 取り込みなし0ptで評価. 

 合計 0-27pt

・GCA 30例, TAK 26例, 比較対象群 59例(高脂血症35例, LVV mimic 17例, 健常人7例)における評価では,


 活動性の血管炎では有意にPETVASは高値となり(21.5 vs 12.2)


 さらに長期間(~15M)のフォローにおいて, 
PETVAS ≥20は感度68%[50-83], 特異度71%[58-82]で再燃を示唆する.


 PETVAS ≥20群の臨床的再燃率は45%(vs 11%)

 また, TAKよりもGCAの方が高値となりやすい

(Arthritis Rheumatol. 2018 March ; 70(3): 439–449.)


TCZ開始後のPETVASの経過:

・TCZ開始後, 6ヶ月でPETVAS<20となり, その後2年間は徐々に低下する経過となる

 
TCZ中止した6例中5例でその後PETVASは増悪


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GCAに対するTCZでは, 早期にPETVAS<20にはなりそうなものの,

その後数年かけて徐々にPETVASは低下する経過となる.

その間PETで取り込みがあってもよい ということ