BaSICS: ブラジルにおける多施設ICU研究.
ICUに入室し, 24h以上滞在することが予測された患者群で, さらに1つ以上のAKIリスク因子*を有し,1回以上の補液負荷が行われる患者を対象
・補液負荷をBalanced solutionで行う群 vs NSで行う群と, (JAMA. doi:10.1001/jama.2021.11684)
・補液負荷の速度をSlower vs Faster群に2x2デザインで割り付け, 90日予後を比較した. (JAMA. doi:10.1001/jama.2021.11444)
*AKIリスク因子: 65歳以上, 低血圧(MAP <65, sBP<90, 昇圧薬使用) , 敗血症, 人工呼吸器(Invasive, non-invasive)を12h以上使用 , 早期腎障害兆候(UO <0.5mL/kg/hが3h以上, Cr上昇[女性>1.2mg/dL, 男性>1.4]) , 肝硬変/急性肝不全
・除外項目: 入院から6h以内に透析療法が必要な症例, 重度の電解質異常(Na<120mEq/L, >160), 24h以内の死亡が予測される症例, 脳死が予測される症例, BSCを選択される症例
Study開始から, 高K血症(>5.5)も除外項目に追加された.
Balanced solution vs NSの比較(Double-blind)
(JAMA. doi:10.1001/jama.2021.11684)
・母集団は10520例を対象.
・敗血症は18-19%
・APACHE IIは12[8-17], SOFA 4[2-7]
・>1000mlの補液を行われた症例が3割程度
・Study開始前は主にNSが使用されている.
アウトカム: 両群で90日死亡リスクに有意差なし