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2019年12月18日水曜日

JAMA Rational Clinical Examination: 股関節OAを示唆する所見は?

JAMA Rational Clincial Examinationより
(JAMA. 2019;322(23):2323-2333. doi:10.1001/jama.2019.19413)

変形性股関節症(OA)
症候性のOA60歳以上の高齢者の6.2%で認められ女性は男性よりも2倍多い
股関節OAで最も多い症状は疼痛

疼痛の部位

股関節OAの画像所見


股関節OAの鑑別疾患としては
・大転子疼痛症候群(greater trochanteric pain syndrome)
 梨状筋症候群
 ストレス骨折
 炎症性関節炎(関節リウマチなど)
 腰椎神経根症状
 骨盤骨腫瘍
 骨壊死
 骨盤脆弱性骨折
 Meralgia parasthetica(知覚異常性大腿痛)
 非筋骨格系疼痛: 鼠径ヘルニア, 骨盤内疾患, AAA切迫破裂など

鼠径部痛患者における, 膝関節OAの可能性を上げる/下げる病歴や所見を評価したMeta

病歴より, 評価に有用な情報: LR ≤0.5, ≥2.0となるもの
・他部位のOAや朝のこわばり(<60)
 大腿中央部でもっとひどい疼痛を認める
 昇る際の疼痛はOAを考慮する

股関節OAの評価に有用な身体所見

・外転筋力の低下
 鼠径靭帯, 大腿筋膜張筋の圧痛
 スクワットによる後部の疼痛
 外転, 内転時の鼠径部痛は股関節OAを強く示唆
・運動テストでは,
 3方向への運動制限
 股関節内転の低下, 股関節内旋の低下は膝関節OAを強く示唆する

参考:
 正常の関節可動域 

組み合わせでの評価

この結果から, 鼠径部痛患者におけるOA診断アルゴリズム