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2019年6月21日金曜日

DMARDの周術期感染症リスク

(Ann Intern Med. 2019;170:825-836. doi:10.7326/M18-2217)

RA患者で関節形成術を行われた患者を対象とした後ろ向きCohort.
・患者はRA, 膝関節もしくは股関節の関節形成術(初回, Revision含む)を行われた患者で, 且つ最近Abatacept, Adalimumab, Etanercept, Influximab, Rituximab, Tocilizumabを術前に使用された患者を対象とした.(8週以内, RTXに限り16週以内, 各薬剤は1年以内に3回以上, RTX2回以上使用している)
アウトカムは術後感染症のリスク(術後30日以内の院内感染症, 術後1年以内の人工関節関節症)をステロイド投与量, 使用DMARD間で比較.
 比較はPropensity socreを用いた, IPTW法で行なった.

母集団

アウトカム: 各群における感染症頻度

薬剤間の比較

・RTXは人工関節感染症のリスクは他のDMARDよりも低い可能性
・院内感染症リスクはDMARD間で特に差はない.
・ステロイドはPSL>10mgでは有意な院内感染症, 人工関節感染症リスクとなる.



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RA患者の周術期感染, 人工関節感染症はDMARDの種類よりもPSL投与量の方が影響する