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2018年6月6日水曜日

挿管困難要素があればブジーを第一選択とする方が良い

BEAM trial: (JAMA. 2018;319(21):2179-2189. )
ERにおいて喉頭展開を行い, 気管挿管が行われる患者を対象とし,
ERで挿管する際にブジーを用いて行う群 vs. 通常のスタイレット付きチューブを用いる群に割付け挿管成功率を評価

評価は挿管困難要素+群で施行した.
・喉頭展開は喉頭鏡, ビデオ喉頭鏡双方使用しても良い
・挿管困難要素は以下:
 喉頭展開時に体液が多く見にくい
 気道閉塞・浮腫
 肥満,
 短頸
 小顎
 巨舌
 顔面外傷
 頸椎固定が必要な患者
・これら評価は主治医の主観により評価
・妊婦や喉頭の異常が分かっている患者(腫瘍など)は除外

母集団. N=757, このうち挿管困難要素+380
・口腔内体液, 肥満, 頸椎固定が特に多い

挿管プロセスの比較

アウトカム
・挿管困難要素+群において挿管成功率は有意にブジー群で良好. 14%上昇する
 1回目で成功する可能性も高い

特に頸椎固定や肥満患者での成功率が顕著に上昇
・ビデオ喉頭鏡(C-MAC)使用群でもブジーを用いた方が成功率は高い
・Cormack-Lehane view別では, Grade 2-3では有意にブジーで良好。Grade 4はNが少なく評価できない. Grade 1は双方とも成功率が高い.

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救急Settingでの挿管ではブジーがいつでも使えるようにしておいた方が良いかも.
特に外傷.