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2018年3月2日金曜日

レンサ球菌菌血症における心内膜炎のリスク: HANDOCスコア

以前, レンサ球菌菌血症でもブドウ球菌菌血症並みに心内膜炎のリスクがあるかもしれない, というブログを書きました
レンサ球菌 菌血症の場合に心内膜炎の評価が必要かどうか?

非β溶血性レンサ球菌菌血症における, 心内膜炎リスクを評価するスコア: HANDOCスコア
(Clinical Infectious Diseases® 2018;66(5):693–8)
スウェーデンにおいて2012-2014年に報告されたNon-β溶連菌菌血症症例(NBHS)を後ろ向きに解析し, IE合併リスクを評価.
患者は18歳以上で好中球減少を認めない群を対象.
 NBHSは以下の7群に分類: S. anginosus, bovis, sanguinis, mitis, mutans, salivarius, 其の他
 S. mitis群に分類される肺炎球菌は含まず.
・IEmodified Duke criteria, 剖検にて診断された場合で定義
IEの否定は以下の3つのうちいずれかを満たす場合に否定
 TEE否定される
 抗菌薬IV投与が<14, 全体で21日未満の投与期間で, その後6ヶ月以上再発がない場合
 剖検でIEが否定される
Cohort2つに分けてDerivation, Validationを施行.

NBHS 339例のうち, IE29例で認めた(8.6%).

IE群, IE否定群の比較

HANDOCスコア
心雑音, 弁膜症の存在: 1
・原因菌: S. bovis, sanguinis, mutans1, S. anginosus-1, 0
・培養陽性数が2セット以上で1
・症状の持続期間が7日以上で1
・単一菌のみ検出で1
・市中感染で1

3点以上で感度 100%[91-100], 特異度 76%[71-81]で心内膜炎合併を示唆する
IE否定+不明群を含めると77%が2点以下となる

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S. bovis, sanguinis, mutansが単一の起因菌として血液培養2セットから検出され,
さらに市中感染 or 心雑音/弁膜症があれば3点. 心エコー(できればTEE)はすべきということになる

症状の期間も重要.

このようなことに注意して診療することは重要