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2016年1月26日火曜日

メニエール病に対するベタヒスチン(メリスロン®)のRCT

メニエール病に対する治療としては、ベタヒスチン(メリスロン®)が使用されていることが多い(めまい全般に対して処方されてるのが実情ですが、、、)

ベタヒスチンはH1、H3アンタゴニストで, 血流を改善させることによりリンパ流の回収を促進させる効果が期待できる.

しかしながらこの効果を評価したRCTは乏しく、
経験上行われており, さらに薬価も安いので許容されていることが多い.

Reviewでは, 高用量 48mgを1日3回, 12ヶ月間使用することが重要としている
(Ther Adv Neurol Disord (2009) 2(4) 223–239)

で, この度ドイツよりBEMED trialが発表

BEMED trial: ドイツにおける多施設DB-RCT
(BMJ 2016;352:h6816)
・メニエール病と診断された患者群221例を
  プラセボ群 74例
  低用量Betahistine: 24mg bid群 73例
  高用量Betahistine: 48mg tid群 74例に割り付け9ヶ月間継続
・患者は21-80歳, 平均 56歳で, 片側, 両側のDefinite Meziere's diseaseを満たす患者群.
 具体的には2回以上の突発性, 20分以上持続する回転性めまいがあり, 聴力低下が認められている. さらに他に原因となる疾患が除外されている(中枢病変, 片頭痛, BPPVなど).

・日本国内の投与量は1回 6-24mgを1日3回としている(低用量)

アウトカム

・プラセボ, ベタヒスチンで発作の頻度は有意差なし.
 投与量も関係なし.

・めまいの重症度の緩和効果も期待できない
・QOL, 聴力の変化も有意差はない.

というなんとも残念な結果でした.