少量のNSAIDを使用して2wkで68-75%が小腸粘膜にびらんを認める
COX−2阻害薬も小腸粘膜びらんのリスク因子となる
Mayo Clin Proc. 2014;89(12):1699-1709
PPIは胃粘膜障害は予防するものの, 小腸粘膜障害にはむしろリスクとなる可能性がある.
NSAID単独群とPPI併用群でカプセル内視鏡を行った結果, 併用群の方がびらんが多かった報告がある. (CLINICAL GASTROENTEROLOGY AND HEPATOLOGY 2008;6:1279–1282 )
PPIによる小腸細菌叢の変化が小腸粘膜保護に悪影響を及ぼしている可能性が指摘されている.
健常人32例を Diclofenac 75mg + Irsogladine(ガスロン®)群
vs Diclofenac + Omeprazole群に割り付け14日継続. BMC Gastroenterology 2013, 13:85
その前後に内視鏡検査, カプセル内視鏡で食道, 胃, 小腸粘膜を評価.
食道, 胃, 十二指腸粘膜は両群で変化なかったが, 小腸粘膜病変はOmeprazole併用群で優位に増加した.
なんとOmeprazoleを併用すると便潜血陽性例も増加.
小腸粘膜破綻のリスクとなっている.
小腸粘膜破綻のリスクとなっている.
なんとまあ、という結果。
やはりNSAIDもPPIも根本的に長く投与する薬剤では無いということを肝に命じるべきである!