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2013年7月17日水曜日

院内CPA症例にはアドレナリン+バソプレッシン+ステロイドの併用を.


JAMA. 2013;310(3):270-279


院内CPAで, ガイドライン(G2005)に準じた蘇生が行われる268例を対象としたDB-RCT.
患者は18歳以上で院内CPA症例で, ガイドライン(G2005)に準じたCPRを行われる患者群.
除外項目として, DNAR, 寿命<6wk, 失血によるCPA(動脈瘤破裂等), 院外CPA症例.

上記患者群を以下の2群に割り付け, 神経学的予後を比較;
 カテコラミンとして,
 ① VSE; Vasopressin+Steroid+Epinephrine群
  Vasopressin 20 IU/CPR cycle + Epinephrine 1mg/cycleを使用, 
  1st-5thサイクルにVasopressinは併用(Max 100 IU)
  他にmPSL 40mgをCPR中に投与(1stサイクル)し,  蘇生後 4hで蘇生後ショックが持続している場合はhydrocortisone 300mg/d 7日間投与する群. (ACSの場合はhydrocortisoneは1-3日間の使用とした)

 ② Control; Epinephrine 1mg/cycleのみで他はNSのPlaceboを投与する群.

母集団;
蘇生時のデータ;
自己心拍再開まで20分以上かかった症例はControl群65.9%, VSE群83.3%とVSE群で有意に多かった.

アウトカム;

退院時CPCS 1-2を達成した割合はVSE群で有意に高い.
特に蘇生後ショック(+)群でその差が大きい傾向がある.
(CPCS 1-2; good performance, moderate cerebral disability)

CPA蘇生の際のEpinephrine+Vasopressin vs Epinephrineの比較はNEJM 200;359:21-30にRCTがあり, その際は救命率, 退院率, 退院時神経予後は有意差は認めなかった.
 そのStudyは院外CPA症例 2956名のRCTであり, 今回の院内CPA症例とは異なる.
 また, ステロイドを併用しているのも異なっている.

院内ならば併用が効果的なのか、はたまたステロイドが効果的だったのか、議論があるところだが、ガイドラインに影響を及ぼすStudyであることは確か。
院内CPAではひとまずこのレジメを使っておこうかな。