ブログ内検索

2022年6月15日水曜日

感染性結膜炎; 細菌性, ウイルス性の比較. JAMA Rational Clinical Examination

久々のJAMA The Rational Clinical Examinationより


急性感染性結膜炎における細菌感染症の評価したReveiw

(JAMA. 2022;327(22):2231-2237. doi:10.1001/jama.2022.7687)


細菌性とウイルス性の頻度

・小児例を評価した5 studies, N=881, 平均年齢4.7歳.
 

 ウイルス性は71%[38-91], 細菌性は16%[4-46], 


 13%は培養陰性, Chlamydia trachomatis陽性, アレルギー性結膜炎

・成人例を評価したのは1 studyのみ. N=207, 平均年齢 25.7歳


 ウイルス性が78%, 細菌性が16%


 6%がその他(HSVやChlamydiaを含む)

・細菌性やウイルス性の割合は小児, 成人ともにほぼ変わらない.

 おおよそ7-8割がウイルス性で、1-2割が細菌性.


ウイルス性結膜炎と細菌性結膜炎の症状, 所見頻度

・ウイルス性で多い所見は結膜濾胞と水様性分泌物, 咽頭炎の合併など

・細菌性では膿性分泌物や上記所見が認めない点が挙げられる.


両者の鑑別

・ウイルス性を示唆する所見: 咽頭炎の併発, 耳介前リンパ節の腫脹, 同様の疾患患者との暴露歴

・細菌性を示唆する所見: 中耳炎の合併, 膿性分泌物

・しかしながら, 明確に判別可能な所見や情報はない.