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2016年9月16日金曜日

網様皮疹: Livedo reticularis, Livedo racemosa

主に参考にしたReview: (Indian Dermatol Online J 2015;6:315-21.)

網様皮疹は網状の赤色〜青色, 紫色の皮疹で, 一過性のことも持続性のこともある.
・皮膚の血流低下に伴う所見であり, 生理的なものから, 末梢循環不全に伴うもの, SLEによる血管炎に伴うものなどある
・Ehrmannは1907年にLivedoのパターンを2つに分類し,
 生理的なLivedoをLivedo reticularis(LR)と呼び
 病的なLivedoをLivedo racemosa(LRC)を呼んだ.
・双方とも皮膚血流の低下, 皮膚血流の酸素濃度の低下による所見.

Livedo reticularisは良性で, 左右対称性, 可逆性, 形も均一な網様皮疹で定義される.
・若い女性や中年女性で生理的に認められる.

さらにLRは4つに分類される
生理的LR: 若年女性に多く, 寒冷曝露により四肢に生じる
 温めると戻る. 
・Primary LR: 気温によらず生じる
・特発性LR: 恒久的に認められるLR.
 二次性, 病的なLRCが否定された場合に特発性LRと診断
 早期のAPSやSneddon症候群で稀に認められる.
・アマンタジン誘発性LR: アマンタジンにより生じるLR

Livedo racemosaは二次性で, 左右対称性, 非可逆性, 形は不均一で「壊れた」環状皮疹
・LRCはLRに類似した所見となるが, より広範囲(体幹や臀部, 四肢)に認められ, 形もいびつ, 壊れた環状, 円環様の病変となる.
Sneddon症候群で報告された所見であるが, APSやSLE, 本態性血小板増多症, Thromboangiitis-obliterans, 真性多血症, 結節性多発動脈炎で認められる.
特にAPSの25%, SLEに伴うAPSの70%で認められる.
 結節性多発動脈炎でも多い皮膚所見となる.

LRCの原因


LRCを呈する頻度の高い疾患: CPN, LTA, LV, APSの臨床, 組織所見
CPN: cutaneous polyarteritis nodosa
LTA: lymphoytic thrombophilic arteritis
LV: livedoid vasculitis
APS: antiphospholipid syndrome

(Arch Dermatol. 2008;144(9):1175-1182)

LR, LRCによく似た皮疹: Erythema ab igne
・Erythema ab igneは熱に誘発される皮膚疾患であり, 初期は可逆性のLRに類似した所見となる.
熱曝露が持続することで色素沈着をきたし, 所見が残存するようになる

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