CHEST trial; ICU入室中の7000名の患者を対象としたRCT (N Engl J Med 2012;367:1901-11.)
6% HES + NSで管理する群 vs NSのみで管理する群に割り付け, 死亡率, 腎障害, 透析療法導入率を比較.(Blinded-RCT)
患者はICUでFluid resuscitationを必要と判断された群.
HES群は, 6%HES+NS混合液を50ml/kg/d使用し, その後はNSに切り替え.
Outcome;
死亡率は両者有意差無し.
透析療法移行率はHES群で有意に多い(7.0% vs 5.8%)
副作用はHES群で多かった.
Subgroup解析でも特に有意差は認められず.
Cre値の上昇はHES群の方が有意に大きく, 尿量は有意に少なくなる.
この結果からもHESの使用は腎機能増悪に関連することが分かり, HESの組織内沈着に伴う臓器障害の機序、リスクが推測される.