抗生剤投与はCDI発症リスク OR 8.2[6.1-11.0] (CMAJ 2006;175:745)
抗生剤の種類別のリスクは(CMAJ 2008;179:767)
Antibiotics
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RR
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抗生剤全体
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10.6[8.9-12.8]
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テトラサイクリン
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1.1[0.1-8.6]
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ST合剤
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1.2[0.4-3.3]
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マクロライド
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3.9[2.5-5.9]
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レボフロキサシン
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4.1[2.4-7.1]
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ペニシリン
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4.3[2.8-6.4]
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シプロフロキサシン
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5.0[3.7-6.9]
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モキシフロキサシン
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9.1[4.9-17.0]
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セファロスポリン
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14.9[10.9-20.3]
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ガチフロキサシン
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16.7[8.3-33.6]
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クリンダマイシン
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31.8[17.6-57.6]
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その他
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1.7[0.4-6.8]
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また, 抗生剤暴露から発症までの期間は20日がピーク
上記の表ではテトラサイクリンはCDIのリスクにはなりにくい.
入院患者でCTRXを使用した患者2305名, 2734例において, CDI発症率を評価.
CTRXに加えてドキシサイクリン(DOXY)を併用したのは1066例, 非併用群は1668例.
全体で, CTRX曝露後30日以内のCDI発症率は5.60/10000患者-日.
DOXY併用群では1.67/10000患者-日,
DOXY非併用群では8.11/10000患者-日.
多因子調節HRは0.73[0.56-0.96]/1日使用あたり と, 有意にCDIのリスクを低下させるという結果.
例えば, 市中肺炎の治療として,
CTRX+マクロライド5日間使用 vs CTRX+DOXY 5日間使用を比較すると,
CDIのHR 0.15[0.03-0.77],
CTRX+FQ 5日間使用 vs CTRX+DOXY 5日間使用を比較すると,
CDIのHR 0.13[0.03-0.62] となる.
(Clin Infect Dis 2012;55:615-20)
これからは市中肺炎で非定型カバーを考慮したときはDOXYか!?