心内膜炎に対する手術治療はACC-AHAガイドラインより以下が提唱されている.
このうち, 緊急手術の適応ではない, 適応するか迷う様な症例を対象としたRCT.
N Engl J Med 2012;366:2466-73.
Native-valveの左側IEで, 重度のARもしくはMRを伴う症例で, >10mmの疣贅を認める76例のRCT.
早期手術群(割り付けから48時間以内に手術)と
通常の治療群(抗生剤を基本とし, 改善が乏しい場合, 手術適応項目を満たした場合に手術)
に割り付け, 塞栓症発症率, 死亡率を比較.
除外項目は,
ACC-AHA Guidelineで明らかに緊急手術の適応となるもの
>> 中等度〜重度の心不全合併, 心ブロック合併, 膿瘍合併, 穿通性病変, 真菌性心内膜炎
手術治療にリスクが伴うもの,
>> 80歳以上, 診断時にMajor embolic strokeを認める場合, 重大な基礎疾患あり(悪性腫瘍等)
Outcome; 死亡率は両者変わらないが, 塞栓症リスクは手術治療群で有意に低下する.
塞栓症は抗生剤治療群で11例(28%) @6wk. 手術群では0例.
6wk-6moの期間では両群で 塞栓症の発症は無し.