ページ

2012年5月1日火曜日

副鼻腔炎と抗生剤


JAMA. 2012;307(7):685-692
非複雑性の副鼻腔炎患者166名のRCT.
副鼻腔炎症状が7日以上、28日未満持続もしくは7日未満だけど
一旦改善後に著明に増悪してしまった例が対象。

AMPC 1500mg/d vs Placebo 10日間で割り付け,
SNOT-16という副鼻腔炎症状16個を0-3ptで評価し、
平均値をとるやり方で評価。
Primary outcomeは治療開始後Day3におけるSNOT-16,
他にDay7とDay10でも評価。


結果は、、、
Day 3とDay 10におけるSNOT-16は有意差無いが、
Day 7のみAMPC群のほうがより症状改善度合いが高い。

さらに細かく見ると、Day 7において、特に鼻閉症状の改善が有意差をもってAMPC群で良好。

その結果を踏まえてSub-analysisしてみると、
母集団で鼻閉(+)の83名でAMPCにおける症状改善OR 4.59と有意差をもって改善させる。ところが、鼻閉(-)群ではAMPC vs Placeboで有意差なし。

他に喫煙歴やら既往歴やら症状の重症度やらでも特にAMPCの利点なし。

従って、、、

副鼻腔炎では別に鼻閉が強くなければ対症療法でいいんじゃないの
?という結論。

高岸