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2020年4月3日金曜日

外傷性胸水貯留患者にはPhysical therapyと陽圧換気がよい

胸水貯留を認め, ドレナージが開始された成人症例を対象とし, 以下の3群に割り付け管理したRCT.
(Journal of Physiotherapy 66 (2020) 19–26)
・コントロール: CPAP 4cmH2O(sham)30分施行
 Exp1: インセンティブスパイロメトリー(5セットを20), 高周波振動を用いた排痰, CPAP 4cmH2O(sham)を座位で5分間, 100mの歩行
 Exp2: CPAP以外のExp1の介入 + CPAP 15cmH2O(active)を座位で30
・ドレナージの期間, 合併症リスクを比較した.

除外項目は結構動態不安定, 安静不可, 意識障害, 顔面外傷十分な咳嗽が困難, 嚥下障害, 嘔吐, 上部消化管出血, AMI, 嚢胞性肺気腫

母集団
・外傷による胸水貯留がほとんど
・外傷性胸膜炎とすると疼痛で呼吸が減弱している可能性もありそう

アウトカム
・CPAPによる陽圧換気は有意にドレナージの期間や入院期間の短縮効果が期待できる.

合併症リスク
・陽圧換気群(Exp2)では肺炎の合併率が低い
・抗菌薬使用頻度も低くすむ
Lung entrapmentリスクも低い

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外傷性の胸水貯留患者では, CPAPによる陽圧換気やPhysical therapyを加えることでドレナージ短縮効果や, 肺炎, Lung entrapmentの合併リスクを軽減し得る.

陽圧喚起自体による肺拡張 → 胸水貯留スペースが減ることと,
外傷による疼痛性の低換気が軽くなることで肺炎やLung entrapmentのリスクも低下することが考えられそう.

前々から胸水ドレナージの際に陽圧喚起することでドレナージ早くなったり, 再膨張性肺水腫リスクを軽減させる効果があるのではないか, と思っており, この論文に飛びついたものの, ほぼ外傷性ということで, 内因疾患を母集団とした群の結果を熱望