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2020年1月21日火曜日

ICUにおけるストレス潰瘍予防: PPI vs H2阻害薬

ICUにおけるストレス潰瘍予防は一般的にPPI投与で行われていることが多い(と思われる)

参考
ICU患者における潰瘍予防はPPI? or H2阻害薬?

ICUにおけるストレス潰瘍予防のPPI: SUP-ICU


①の方ではPPIとH2阻害薬のMetaを紹介しているが, Funnel protをみるとどうもPPIに有利な報告が多いため, 実際どちらが効果が良いかは判断がつかない印象がある.

そこでJAMAより双方を比較したCluster RCTが発表
(Effect of Stress Ulcer Prophylaxis With Proton Pump Inhibitors vs Histamine-2 Receptor Blockers on In-Hospital Mortality Among ICU Patients Receiving Invasive Mechanical Ventilation The PEPTIC Randomized Clinical Trial JAMA. doi:10.1001/jama.2019.22190 )

PEPTIC trial: 50箇所のICUにおけるCluster crossover RCT
ICUPPIによるストレス潰瘍予防群と, H2阻害薬による予防群に割り付け, 6ヶ月継続. その後入れ替えて6ヶ月間評価. 死亡リスク, 出血リスクや合併症リスクを比較した.

患者は18歳以上でICU入室後24時間以内に人工呼吸器管理となった患者を対象. 上部消化管出血と診断されている患者は除外.

母集団

アウトカム:
・臨床的重要な上部出血はPPI群の方が少ない
・全死亡リスクはH2阻害薬の方が少ない傾向がある(有意差なし). 
・CDIリスクは同等

APACHE II別の評価
・≥18点の重症例ほどH2阻害薬群の方が死亡リスクは低い

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・ICUにおけるストレス潰瘍予防はPPIの方が有意にリスクは低下.
 90日間における臨床的に重大な出血は0.5%低下する. NNT 200.
・有意差はないが, 死亡リスクはPPI群で高い傾向にあり, 特にAPACHE II ≥18群では有意に上昇. Cluster RCTのpost hoc解析であるが, ここは気になる.