(JAMA. 2019;321(22):2175-2182. doi:10.1001/jama.2019.7234 )
ICUで24h以上挿管・人工呼吸器管理をされている成人症例で, Weaning criteriaを満たした患者群を対象としたRCT.
・Weaning criteriaは以下;
挿管管理となった原因疾患が改善している
血行動態安定(昇圧薬無しでsBP 90-160, HR<140)
GCS 13以上
呼吸安定(FiO2≤0.4, RR<35, 自発VT>5mL/kgでSpO2>90%, RR/VT <100/min/L, 最大吸気圧>15cmH2Oを満たす)
持続的な気管分泌物を認めない(8時間で3回未満の吸引回数)
・除外項目: 気管切開, 再挿管拒否, 主治医の判断で他のWeaningが望ましいと判断される症例, IC不十分
・上記患者群を,
T-pieceに変更し, 2時間維持するSBT群(患者にとって労力が大きい)と
PS(8cmH2O, PEEP 0)で30分維持するSBT群(労力が小さい)に割り付け, 抜管成功率, 予後を比較.
・SBTの失敗基準は以下
興奮, 不安, 意識障害(GCS<13)
呼吸回数>35/分 and/or 呼吸補助筋の使用
FiO2 >0.5でSpO2 <90%
HR>140/分または基礎値より20%以上の上昇
収縮期BP<90mmHg
不整脈の誘発
・抜管後72hの呼吸不全, 再挿管を失敗と定義.
呼吸不全は以下の1項目以上で定義:
呼吸性アシドーシス(pH<7.32), PaCO2>45mmHg, SpO2<90%(FiO2 >0.5), RR >35, 意識障害(GCS<13), 重度の興奮, 臨床的に呼吸不全と判断される場合
母集団
アウトカム
・PSV 30分の方がSBT成功率は良好(82.3% vs 74.0%)で, 抜管後の再挿管率は変わらない結果.
・1回目のSBTで成功する例もPSV30分で多い
再挿管の理由は両者で有意差なし
サブ解析
・全体的にPSV30分によるWeaningの方が良い印象
COPD患者でも同様
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安定した挿管患者ではPSV 30分間のSBTの方が, Tピース2時間よりも患者の労力は少なくすみ, 抜管も早くなる. さらに再挿管リスクは変わらない結果.