(JAMA Neurol. 2019;76(5):580-587. )
単一施設において, 2013-2017年にSIHの精査を行われた患者のMRI所見を, ブラインドされた3名の読影医が評価
・患者は臥位で改善し, 起立時に増悪する頭痛で受診し, SIHの評価(画像, 髄液リーク)を行われた患者
・所見はSIH+CSFリーク, 起立性頭痛でリークなし, 健常コントロール群の3群で評価した.
・所見は9項目の定量評価所見, 7項目の定性評価所見を評価し,
SIH診断に寄与するスコアを作成.
スコアは前向きCohort(2017-2018年)にてValidationを施行した.
・評価項目:
定性的評価
静脈洞の拡張, 海綿間静脈洞の拡張, 硬膜造影, 中脳の下降, 脳表の鉄沈着, 硬膜下水腫, 下垂体上部の形(凸, 凹, 平坦)
定量的評価
下垂体高, 橋中脳角, 鞍上槽, 前橋槽, 中脳の下降, venous-hinge angle, 乳頭橋角, 中脳扁桃陥入, area cavum veli interpositi(中間帆腔)
SIH 56例, 起立性頭痛+リーク(-)が16例, Controlが60例
ValidationはSIH 20例で行われた.
Derivationにおける母集団
評価した画像所見より, SIH+リークに関連性が強いのは以下の6項目
これら所見よりスコアを作成
・5点以上はSIH+リークを強く示唆する
SIHにおける所見のシェーマ
太字はスコアで採用された所見
スコアのカットオフと感度, 特異度
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低髄圧症候群を疑った時の評価ポイントとして押さえておく.
単純MRIでも硬膜造影以外は評価できる.