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2019年1月15日火曜日

IgG4関連疾患の表現型は大きく4タイプ

IgG4関連疾患は様々な臓器障害を呈する疾患であるが,
2つの国際Cohortの解析では, 大きく4つの表現型に分類される結果

Clinical phenotypes of IgG4-related disease: an analysis of two international cross-sectional cohorts. DOI: 10.1136/annrheumdis-2018-214603

このCohortの解析では, IgG4関連疾患は以下の4つのパターンに分類される
・肝胆膵疾患 31%
後腹膜線維症±大動脈炎 24%
頭頸部に限局した病態 24%
古典的Mikulicz症候群+他の臓器障害 22%

・肝胆膵疾患では膵炎が最も多い
・頭頸部に限局した病態では涙腺, 顎下腺の障害が主
・Mikulicz症候群+他臓器障害ではリンパ節腫大や腎臓, 肺病変との合併が多い

・さらに患者背景では, 頭頸部限局タイプではアジア人女性の割合が多く, 他のタイプでは男性が多い. アジア人は他にMikulicz症候群+他臓器障害でも多い.

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確かに, 思い返すと自分が関わったIgG4-RDはこのタイプに入る症例が多かった...と言いたいところですが, そんなわけでもなく,
下垂体炎のみ, 大動脈炎のみ, 前立腺炎・・・なんてものも.

後腹膜線維症や頭頸部限局型は確かに多い印象です.
自己免疫性膵炎やPSCに類似したものはあまり経験ないのはそれらは消化器受診しているからでしょうね。

まあ所属する科でこのへんの感覚は違いますよね.