JAMAのRational clinical examinationシリーズより
Does This Child Have Pneumonia?
(JAMA. 2017;318(5):462-471.)
小児の肺炎疑い症例を対象とした前向きCohort study 23 trialsのMeta-analysis. N= 13833
・5歳未満の小児例を含むStudyで, 肺炎疑いの外来, 救急, 入院患者を対象.
・肺炎のRSは胸部レントゲン所見.
症状より:
・特異性が高いのは胸痛.
・食事摂取低下や咳嗽は微妙. 症状からはあまり有意なものは乏しい
Vital signより
・体温>37.5度や呼吸数>40/分は肺炎を示唆するが, LRは1.5程度のみ.
・SpO2 ≤96%は肺炎の可能性をあげる.
所見より
・呼吸音はあまりよい指標にはならない.
・努力呼吸(Grunting:ブタが鳴くような呼吸, 鼻翼呼吸, 肋間陥凹)は肺炎を疑う所見と言える.
------------------------------------
5歳未満の肺炎疑いでは, 身体所見で肺炎を除外するのは難しい.
所見では特に呼吸様式の観察が重要と言える.
努力呼吸やSpO2<96%では肺炎を考慮した方が無難.