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2016年7月1日金曜日

原発性シェーグレン症候群におけるリンパ腫合併リスクスコア

(Medicine (2016) 95:25(e3766))

Sjogren症候群は主に外分泌腺の障害を伴う自己免疫性疾患
それ以外にも様々な臓器障害を合併することがあり, 非ホジキンリンパ腫もその1つで, primary Sjogren syndrome(pSS)の5%で合併.
・自己免疫性疾患では, 他にSLEやRAなどでもリンパ腫は合併するが, pSSが最も合併リスクが高い.
・一般人口と比較すると7-19倍のリスク
・多いのは唾液腺のMALT(mucosa associated lymphoid tissue)リンパ腫で, 一般人口の1000倍のリスクとなるが, それ以外にDLBCLなどの高悪性度リンパ腫のリスクも上昇

381例のpSS患者と, NHLを合併したpSS患者 92例を比較しpSSにおけるNHL合併リスク因子を抽出
・NHL合併リスク因子: 唾液腺の腫脹, リンパ節腫大, レイノー現象, 抗SSA, SSB抗体陽性, RF陽性, M蛋白, C4低下がリスク因子となる

各項目を1ptとすると,
 ≤2ptならば合併率は3.8%
 3-6ptならば39.9%, OR 16.6[6.5-42.5]
 7ptならば100%, OR 210.0[10.0-4412.9]

ValidationがないStudyであり, その点は注意が必要. 今後の外部Validationも期待したいところ
でもpSSの診療ではこれら項目はちょっと注意したいところですね