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2013年12月13日金曜日

腰痛のRed Flagsのまとめ

今更という感じですが, 腰痛のRed Flagsをまとめてみます
Red Flagsというのは, こんな腰痛には気をつけろっ ということです。

JAMA Rational Clinical Examinationより,
疾患に対する病歴の感度, 特異度
疾患
History
Sn(%)
Sp(%)
悪性腫瘍
①年齢>=50yr
77
71
②悪性腫瘍の病歴
31
98
③説明できない体重減少
15
94
1mo治療しても改善認めない
31
90
臥位, 安静時で改善しない
>90
46
1mo以上の腰痛持続
50
81
or or or 保存的治療に反応しない
100
60
脊椎 骨髄炎
IV Drug use or UTI or 皮膚軟部組織感染症
40
NA
脊椎圧迫骨折
年齢>=50yr
84
61
年齢>=70yr
22
96
外傷歴
30
85
ステロイド使用
6
99.5


疾患
History
Sn(%)
Sp(%)
椎間板ヘルニア
坐骨神経痛
95
88
脊柱管狭窄
Pseudoclaudication
60
NA
年齢>=50
90
70
強直性脊椎炎
5項目* 4項目以上(+)
23
82
発症年齢=<40yr
100
7
臥位で改善しない疼痛
80
49
背部のMorning stiffness
64
59
疼痛3mo以上持続
71
54

*背部症状のOnset <40yr, 症状は緩徐に出現, 症状は3mo以上は持続, Morning Stiffness(+), 運動により軽快する の5項目.

Meta-analysisにて, 脊椎骨折, 悪性腫瘍の可能性を上げる(下げる)因子を解析したStudyより (BMJ 2013;347:f7095)

椎体骨折のリスクに関連する因子;
ACPガイドラインに記載されている因子の解析
 ACPガイドラインに未記載の因子の解析

悪性腫瘍のリスクに関連する因子;
ACPガイドラインに記載されている因子の解析
ACPガイドラインに未記載の因子の解析

ACPガイドラインに記載されている項目がやはりリスク因子として重要.
有用性については結局JAMA Rational clinical examinationの記載と大差ない感じ.