JAMA. 2013;310(3):270-279
院内CPAで, ガイドライン(G2005)に準じた蘇生が行われる268例を対象としたDB-RCT.
患者は18歳以上で院内CPA症例で, ガイドライン(G2005)に準じたCPRを行われる患者群.
除外項目として, DNAR, 寿命<6wk, 失血によるCPA(動脈瘤破裂等), 院外CPA症例.
上記患者群を以下の2群に割り付け, 神経学的予後を比較;
カテコラミンとして,
① VSE; Vasopressin+Steroid+Epinephrine群
Vasopressin 20 IU/CPR cycle + Epinephrine 1mg/cycleを使用,
1st-5thサイクルにVasopressinは併用(Max 100 IU)
他にmPSL 40mgをCPR中に投与(1stサイクル)し, 蘇生後 4hで蘇生後ショックが持続している場合はhydrocortisone 300mg/d 7日間投与する群. (ACSの場合はhydrocortisoneは1-3日間の使用とした)
② Control; Epinephrine 1mg/cycleのみで他はNSのPlaceboを投与する群.
母集団;
蘇生時のデータ;
自己心拍再開まで20分以上かかった症例はControl群65.9%, VSE群83.3%とVSE群で有意に多かった.
アウトカム;
退院時CPCS 1-2を達成した割合はVSE群で有意に高い.
特に蘇生後ショック(+)群でその差が大きい傾向がある.
(CPCS 1-2; good performance, moderate cerebral disability)
特に蘇生後ショック(+)群でその差が大きい傾向がある.
(CPCS 1-2; good performance, moderate cerebral disability)
CPA蘇生の際のEpinephrine+Vasopressin vs Epinephrineの比較はNEJM 200;359:21-30にRCTがあり, その際は救命率, 退院率, 退院時神経予後は有意差は認めなかった.
そのStudyは院外CPA症例 2956名のRCTであり, 今回の院内CPA症例とは異なる.
また, ステロイドを併用しているのも異なっている.
院内ならば併用が効果的なのか、はたまたステロイドが効果的だったのか、議論があるところだが、ガイドラインに影響を及ぼすStudyであることは確か。
院内CPAではひとまずこのレジメを使っておこうかな。