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2013年4月2日火曜日

FFPによるワーファリンの拮抗

ワーファリンによるINR過延長を速やかに拮抗するためにはFFPが必要となる.
どの程度必要かは結構経験による要素が大きいが, それを推測する有用な計算式を紹介する。


Mayo Clin Proc. 2013;88(3):244-250
肝障害, 凝固障害を除いた患者群で, WarfarinによるINR延長に対してFFPを使用された956名の調査
 FFP 1Uあたりにどの程度INRが改善するかを評価したところ, 以下の様な比例直線となった。 

これから, FFP 1UあたりのΔINRを導くと,
FFP 1単位あたり,
 0.57 x PreINR - 0.72 のINR低下が認められる計算となる.
 例えば, INR 5の患者にFFP 1単位投与すると, INRは約2低下する計算. FFP投与後のINR予測値は3となる.

ただし, 海外のFFP 1Uは日本国内の2単位に当たるため, 解釈には注意が必要.
 海外の1Uは450mlの血液より精製させるFFP. 一方で国内の場合は200mlからであり, およそ半量となる.

その点考慮すると, 日本国内ではFFP 1単位あたり,
 0.28 x Pre INR - 0.36 のINR低下が認められる計算

Validation setにて予測値と実測値の相関性をみると,
結構優秀な一致率. これは色々使えるね! 覚えておきましょう.