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2013年4月12日金曜日

自然気胸へのミノマイシンによる胸膜癒着術は再発率を低下させる


Lancet 2013; 381: 1277–82

15-40歳の初発の自然気胸214例のopen-label RCT @台湾
Pigtailカテーテルにてドレナージを行い, その後
 Minocyclineによる胸膜癒着術群 vs ドレナージのみに割り付け気胸再発のリスクを比較.
 癒着術群では, 1%リドカイン30mL投与し, その後NS30mlに溶解したMinocycline 300mgを投与. その後30分毎に体位変換を行う方法.

アウトカム;
 1年以内の気胸再発率はMinocycline群で有意に低い.
 手術治療の必要性も有意に低下する結果.

MINOによる癒着術では疼痛は有意に増加.
手術移行例では癒着術施行群では胸膜癒着所見も有意に多い(あたりまえ)が, それで手術時の合併症が増加する事は無い.
肺機能にも特に影響は無い.

自然気胸は結構繰り返す人が多い.
ドレナージの侵襲を少なくする為のPigtailカテーテルと、
再発率を少しでも下げる為のMINOの投与は考慮しても良いのかもしれない.

ちなみに,
気胸(陽圧換気時の気胸を除く)に対するドレナージでは, 5F(1.6mm)のCVカテーテルを用いる方法と、
14-20FのChest tubeを用いる方法で特に失敗率に差はないので, 細い者を用いた方が簡便、そして侵襲が少なく個人的にはオススメです。

(American Journal of Emergency Medicine (2012) 30, 14071413)