Am J Respir Crit Care Med Vol 186, Iss. 1, pp 48–55, Jul 1, 2012
個人的に非常に興味深いStudy.
COPD急性増悪を来した166例のRCT.
Standard群 vs Biomarker-directed群に割り付け, 呼吸症状を比較.
Standard群は, 全例に抗生剤とPSL 30mg/d 2週間投与し, 治療する群
Biomarker-directed群は, 来院時の血中好酸球 >2%ではPSLを投与し, ≤2%ではPlaceboを投与するという治療方法。抗生剤は全例に投与。
抗生剤はAMPCもしくはDoxycyclineを7日間使用した。
呼吸症状はCRQ(Chronic Respiratory Disease Interviewer-Administered Standardized Questionnaire)を用いて評価。
Outcome;
Biomarker群でEo≤2%は49%であった。
Standard群とBiomarker群の比較において, 発症2wkでのCRQの変化は両者有意差無し
(スコアの差 0.8 vs 1.1, Mean difference 0.3[0.0-0.6])
FEV1やVASも両者で有意差無し.
症状増悪例は14例. Standard群で10例, Biomarker群で4例(p=0.07)Eoを指標としてPSLを使用するかどうか決める場合、単純に49%の患者でPSL投与を避けられるという結果.
また, 全群をEo値とPSL使用の有無別で解析すると、
Eo>2%でPSL使用したのが85例(緑)
Eo≤2%でPSL使用したのが39例(黄色)
Eo≤2%でPlaceboを使用したのが42例(赤)となる.
Eoが低値でPSLを使用した群では自覚症状の改善がやや遅くなる傾向がある.