血尿の精査、タンパク尿について
特に専門は絞っていない内科医のブログ *医学情報のブログです. 個別の相談には応じられません. 現在コメントの返事がうまくかけませんのでコメントを閉じています. コメントがあればFBページでお願いします
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2012年12月20日木曜日
カルバペネムとPIPC/TAZは3時間以上かけて静注するのがBetter
Clinical Infectious Diseases 2013;56(2):272–82
CarbapenemとPIPC/TAZを3時間以上かけてDIV, もしくは24hr持続注射した群と, 20-60分でDIVした群を比較した14 trialsのMeta (n=1229)
アウトカム
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比較
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RR
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死亡RR
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≥3hr vs 短時間投与
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0.63[0.41-0.95]
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持続投与 vs 短時間投与
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0.50[0.26-0.96]
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臨床的改善は両者で有意差は無し.
正直Evidence Levelは低いが, β-lactam系は1時間投与よりは長めにDIVしたほうが薬物動態的には良いということか。
ICUにおける抗生剤の持続静注
Clinical Infectious Diseases 2013;56(2):236–44
感染症でICU管理されている60名のDouble-blind RCT
PIPC/TAZ, メロペネム, Ticarcillin/Clavulanateのいずれかのβ-lactam系を使用されている患者群を,
持続注射 vs 定期注射群に割り付け, 比較.
アウトカムは, 第3,4病日の血中濃度と, MICを超えている割合, 7-14日目の臨床的改善, 生存率.
PIPC/TAZとT/Cは24時間毎に交換, メロペネムは8時間毎に交換する.
両群の抗生剤使用量は同じ量/24hrで差は無し.
Baselineデータと起因菌;
アウトカム;
血中濃度は持続注射群の方が高くなる. MICを上回る例も有意に多い.
(グラフの上は血中濃度, 下は血中濃度/MIC 比)
臨床的改善率も持続注射群で有意に良好.
生存率に関しては有意差無し.
持続注射と定期打ちでアウトカムに差は無いというstudyは複数あるが,
ICU settingで血中濃度を高く維持でき、臨床的改善も期待できるのはなかなか使えるかもしれない.
2012年12月19日水曜日
偽膜性腸炎(Clostridium difficile associated disease)予防に対する整腸剤 (Probiotics) (2013/8/8 Update)
Clostridium difficile腸炎 (CDAD; Clostridium difficile associated disease)の予防目的にProbioticsがよく使用される. そのMeta-analysisが出ました。
上記を調査した12 RCTsのMeta.
結論を言うと, Probioticsは有意に発症を予防し得る.
Sub-analysisでも全体的に予防効果は認められそうな印象。
副作用リスクはPlaceboと同等であり, 投与して害となることもあまりない薬剤.
リスクがある患者群では併用もよいかも。
ただし、NNTが33/1000であり、100人治療して3人予防できる程度のレベル。しかもその母集団の発症率が5%って、結構高い(気がする)。
抗生剤関連下痢症、CDADに対するProbioticsの効果を評価した大規模二重盲検化試験が発表されました(PLACIDE trial; 2013/8/8 Update).
そのStudyではProbioticによる双方の予防効果は認められませんでした。
こちらで記載しています。
整腸剤で抗生剤関連下痢症を予防する
Ann Intern Med. 2012;157:878-888.
上記を調査した12 RCTsのMeta.
結論を言うと, Probioticsは有意に発症を予防し得る.
CDAD RR 0.34[0.24-0.49],
NNTはCDADの発症率5%の群で見積もって、33[25-38]/1000
Sub-analysisでも全体的に予防効果は認められそうな印象。
副作用リスクはPlaceboと同等であり, 投与して害となることもあまりない薬剤.
リスクがある患者群では併用もよいかも。
ただし、NNTが33/1000であり、100人治療して3人予防できる程度のレベル。しかもその母集団の発症率が5%って、結構高い(気がする)。
抗生剤関連下痢症、CDADに対するProbioticsの効果を評価した大規模二重盲検化試験が発表されました(PLACIDE trial; 2013/8/8 Update).
そのStudyではProbioticによる双方の予防効果は認められませんでした。
こちらで記載しています。
整腸剤で抗生剤関連下痢症を予防する
インスリノーマの診断
低血糖でインスリノーマが疑われた114名のRetrospective study. (Ann Intern Med. 2012;157:767-775)
結果的に49名でインスリノーマが発見, 切除施行. 65名はその後1-16年フォローしたが, インスリノーマの所見無く, 除外されている.
その全例で絶食試験を施行. 絶食試験中止時の血中Glu, インスリン値, C-peptideを測定し, 比較.
* 絶食試験; 朝8時より絶食開始し, 数時間毎にLabチェック. 以下を満たす場合に中止.
血糖<45mg/dLで低血糖症状(+)
症状に関わらず血糖<40mg/dL
低血糖を起こさず48時間経過
アウトカム;
絶食試験中止時の血糖は当然インスリノーマ群で低値となるが、インスリン値、C-peptide値に関しては区別可能なほど差は無い(A-C)
インスリン-血糖比, 補正インスリン-血糖比は両者をより区別することが可能
(補正インスリン-血糖比; 【インスリン[pmol/L]】/【血糖[mmol/L]-1.7mmol/L】)
*ちなみに, Glu; mmol/L → mg/dLとするには0.0555で除す
これらから感度特異度を求めると,
となり, Endocrine Society Clinical Practice Guidelineで提唱されている基準よりも特に特異性が高く, 診断する際には有用と言える.
(Guidelineは感度は良好であり, 除外は可能だが, 特異性に欠ける)
結果的に49名でインスリノーマが発見, 切除施行. 65名はその後1-16年フォローしたが, インスリノーマの所見無く, 除外されている.
その全例で絶食試験を施行. 絶食試験中止時の血中Glu, インスリン値, C-peptideを測定し, 比較.
* 絶食試験; 朝8時より絶食開始し, 数時間毎にLabチェック. 以下を満たす場合に中止.
血糖<45mg/dLで低血糖症状(+)
症状に関わらず血糖<40mg/dL
低血糖を起こさず48時間経過
アウトカム;
絶食試験中止時の血糖は当然インスリノーマ群で低値となるが、インスリン値、C-peptide値に関しては区別可能なほど差は無い(A-C)
インスリン-血糖比, 補正インスリン-血糖比は両者をより区別することが可能
(補正インスリン-血糖比; 【インスリン[pmol/L]】/【血糖[mmol/L]-1.7mmol/L】)
*ちなみに, Glu; mmol/L → mg/dLとするには0.0555で除す
C-peptide; nmol/L → ng/mLとするには0.331で除す
これらから感度特異度を求めると,
比での評価
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感度(%)
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特異度(%)
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LR(+)
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LR(-)
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IGR> 32.2(pmol/L)/(mmol/L)
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73%[59-85]
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100%[95-100]
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NA
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0.27[0.17-0.42]
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補正IGR>53.6(pmol/L)/(mmol/L)
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98%[89-100]
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98%[92-100]
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63.7[9.1-445.4]
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0.02[0.00-0.14]
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C-peptide / glu >0.24(nmol/L)/(mmol/L)
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90%[78-97]
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96%[88-99]
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20.4[6.7-61.8]
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0.11[0.05-0.25]
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補正CGR >0.61(nmol/L)/(mmol/L)
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95%[86-100]
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94%[86-98]
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16.3[6.2-42.3]
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0.04[0.01-0.17]
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Insulin / C-peptide >1.00(pmol/L)/(nmol/L)
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100%[93-100]
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0%[0-6]
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1.00[1.00-1.00]
|
NA
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となり, Endocrine Society Clinical Practice Guidelineで提唱されている基準よりも特に特異性が高く, 診断する際には有用と言える.
(Guidelineは感度は良好であり, 除外は可能だが, 特異性に欠ける)
Endocrine society clinical guideline
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感度(%)
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特異度(%)
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LR(+)
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LR(-)
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Glu < 3.1 mmol/L
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98%[89-100]
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60%[47-72]
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2.5[1.8-3.1]
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0.03[0.00-0.24]
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Insulin ≥ 17.9 pmol/L
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100%[93-100]
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15%[7-26]
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1.2[1.1-1.3]
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0
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C-peptide ≥0.2 nmol/L
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100%[93-100]
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20%[11-32]
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1.3[1.1-1.4]
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0
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上記3つを満たす
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98%[89-100]
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75%[63-85]
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4.0[2.6-6.1]
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0.03[0.00-0.19]
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2つを満たす
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2%[0-11]
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43%[31-56]
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0.04[0.01-0.25]
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2.3[1.7-3.0]
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1つのみ満たす
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0%[0-7]
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83%[72-91]
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0.0
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1.2[1.1-1.3]
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全く満たさない
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0%[0-7]
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98%[92-100]
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0.0
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1.0[1.0-1.1]
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Glu<3.1 + Insulin ≥17.9
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98%[89-100]
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68%[55-79]
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3.0[2.1-4.3]
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0.03[0.00-0.21]
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Glu<3.1 + C-peptide≥0.2
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98%[89-100]
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72%[60-83]
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3.5[2.4-5.3]
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0.03[0.00-0.20]
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2012年12月7日金曜日
2012年12月6日木曜日
頭痛にはとりあえず酸素投与
頭痛を主訴にERを受診した204名のDouble-blind RCT.
(American Journal of Emergency Medicine (2012) 30, 1760–1764)
リザーバーマスクを用いて15L酸素投与を行う群 vs Room Airを投与する群に割り付け,
15~60分に頭痛の強度をVASを用いて評価し, 比較.
頭痛の原因は筋緊張性 47%, 片頭痛 27%, 不明 25%, 群発性 1%.
母集団;
アウトカム; 酸素投与群のほうが優位にVAS低下が良好。
サブグループ解析では片頭痛、筋緊張性頭痛双方で
酸素投与は頭痛の強度改善に有効との結論.
酸素が有効なのは群発性頭痛だけではなかったということか。
救急での頭痛では酸素投与はデフォルトでもいいのかも。
(American Journal of Emergency Medicine (2012) 30, 1760–1764)
リザーバーマスクを用いて15L酸素投与を行う群 vs Room Airを投与する群に割り付け,
15~60分に頭痛の強度をVASを用いて評価し, 比較.
頭痛の原因は筋緊張性 47%, 片頭痛 27%, 不明 25%, 群発性 1%.
母集団;
アウトカム; 酸素投与群のほうが優位にVAS低下が良好。
サブグループ解析では片頭痛、筋緊張性頭痛双方で
酸素投与は頭痛の強度改善に有効との結論.
酸素が有効なのは群発性頭痛だけではなかったということか。
救急での頭痛では酸素投与はデフォルトでもいいのかも。
2012年12月4日火曜日
一酸化炭素中毒に対する高気圧酸素療法
特に目新しいEvidenceが出た訳ではありませんが、
において, CO中毒のRecommendation、Reviewが出版されていたので、その中の高気圧療法について記載します。
高気圧酸素療法 vs 1気圧酸素投与の比較のTrials
アウトカムやデザインが様々で一概に結論づけることは困難.
この中では, Weaverが2002に発表したstudyが最もデザインがしっかりしており,
24時間以内に3回の高気圧治療では長期的な認知障害を予防可能との結論になっている.
このtrialを詳しく見てみましょう.
急性CO中毒患者152名のDB-RCT. (N Engl J Med 2002;347:1057–1067)
StudyはN=152名の時点でOutcomeに差が出たため中断された.
患者群は24時間以内に3回の高気圧酸素療法群と, 1回の等気圧酸素+2回の等気圧室内気療法群に割り付け, 6wk~12moの長期予後(認知機能)を評価
患者群の平均CO-Hbは25±9.2%
Studyのプロトコール; CO暴露から24時間以内に, 24時間で3回の高気圧酸素を行う.
対象群では1回の等気圧酸素療法 + 2回の等気圧 室内機をBlindされた状態で行う.
圧のかけかたと酸素投与, 室内気の切り替えのプロトコール.
アウトカム;
@6週間での認知機能、記憶機能障害頻度は高気圧酸素群で有意に低い.
@6ヶ月, 12ヶ月の認知機能障害も有意に高気圧酸素群で低く, 長期的な認知機能に対しては高気圧酸素療法は有用な可能性が高い.
ちなみに, CO中毒による錐体外路症状や、認知機能障害は低酸素が主な原因という説がある.(CO-Hb 25%ならばO2-Hbは高くても75%のみになってしまっている)
それが高気圧酸素療法で予防可能ならば, 例えば低酸素脳症の患者は高度貧血で後遺症として低酸素脳症様の症状を来す例においては高気圧酸素療法は予防として有用な可能性があるということか。
Am J Respir Crit Care Med Vol 186, Iss. 11, pp 1095–1101, Dec 1, 2012
において, CO中毒のRecommendation、Reviewが出版されていたので、その中の高気圧療法について記載します。
高気圧酸素療法 vs 1気圧酸素投与の比較のTrials
アウトカムやデザインが様々で一概に結論づけることは困難.
この中では, Weaverが2002に発表したstudyが最もデザインがしっかりしており,
24時間以内に3回の高気圧治療では長期的な認知障害を予防可能との結論になっている.
このtrialを詳しく見てみましょう.
急性CO中毒患者152名のDB-RCT. (N Engl J Med 2002;347:1057–1067)
StudyはN=152名の時点でOutcomeに差が出たため中断された.
患者群は24時間以内に3回の高気圧酸素療法群と, 1回の等気圧酸素+2回の等気圧室内気療法群に割り付け, 6wk~12moの長期予後(認知機能)を評価
患者群の平均CO-Hbは25±9.2%
Studyのプロトコール; CO暴露から24時間以内に, 24時間で3回の高気圧酸素を行う.
対象群では1回の等気圧酸素療法 + 2回の等気圧 室内機をBlindされた状態で行う.
圧のかけかたと酸素投与, 室内気の切り替えのプロトコール.
アウトカム;
@6週間での認知機能、記憶機能障害頻度は高気圧酸素群で有意に低い.
@6ヶ月, 12ヶ月の認知機能障害も有意に高気圧酸素群で低く, 長期的な認知機能に対しては高気圧酸素療法は有用な可能性が高い.
ちなみに, CO中毒による錐体外路症状や、認知機能障害は低酸素が主な原因という説がある.(CO-Hb 25%ならばO2-Hbは高くても75%のみになってしまっている)
それが高気圧酸素療法で予防可能ならば, 例えば低酸素脳症の患者は高度貧血で後遺症として低酸素脳症様の症状を来す例においては高気圧酸素療法は予防として有用な可能性があるということか。